ゴールデンタイム4 裏腹なるdon't look back

怪我をした万里、それを通じて変わる香子との距離とリンダとの関係。と、物語は止まらずどんどん進展していく。
特に、万里が感じる無力感の描かれ方と、香子の今まで通りの、いやそれ以上の愛の形と重さの描かれ方の対比が、そしてその混じり具合が、二人の物語を色濃く、濃厚に映し出していたように思う。今回は万里の悩みに絡んで、「別」の視点は殆ど出てこなかったんだけれど、だからこそその視点が、言葉が、訴えかけてくるものがあるというか。
それと、終盤のバイトのシーンは、その情景が頭の中ではっきりと見えるくらいに読んでて面白かった。毎度思うんだけれど、こんな青春を送りたかったって思わせることにかけてはこの作品に勝る作品はないかもしれないね。大部分はゆゆこ先生の文章のおかげだと思うけれど。てゆーかラノベって、基本は自分の人生で埋められなかった思い出を埋めるためにあるんだと思うんだよね。
引きは今までに比べればおとなしかったけれど、それでも彼らの次の物語に期待せずにはいられない。とゆーわけでゆゆこ先生、新刊なるべく早くお願いしますw